【書評】「上司の心得(著:佐々木常夫)」感想/上司として生きていくためには?

書評
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こんにちは、ハッシーです。

今回は、佐々木常夫さんの「上司の心得」をご紹介したいと思います。

「上司の心得」と聞くと堅苦しい感じもしますが、会社員として組織の中で仕事をしていくのであれば、読んでおいて損はない一冊だと思います。

会社のため、自分のために何をやっていけばいいのか、その答えが本書の中にあるかもしれません。

1テーマ4ページ(タイトル除いて3ページ)ですので、非常に読みやすいと思います。

もし興味がありましたら一読してみてください。

上記はKindle版ですが、書籍もあります。

佐々木常夫さんってどんな人?

1969年、東京大学経済学部卒業後、東レ入社。
2001年、東レ同期トップで取締役となり、2003年より東レ経営研究所社長となる。
2010年、(株)佐々木常夫マネージメント・リサーチ代表。
何度かの事業改革の実行や3代の社長に仕えた経験から独特の経営観をもち、現在、経営者育成のプログラムの講師などを務める。社外業務としては内閣府の男女共同参画会議議員、大阪大学客員教授などの公職を歴任。

上司の心得(著:佐々木常夫)より引用

仕事ができる人は、会社での本業だけにとどまらず、様々な分野で活躍される方が多いですね。

ぼくには到底真似することはできませんが、少しでも近づけるように頑張らないといけないですね。

本書はこんな方におすすめ!

・これから上司になる人
・上司として組織の運営に悩んでいる人
・会社に属して仕事している人
・学生の方

会社で仕事をしていくとはどういうことか、組織を運営するためにっはどうすべきか、部下をどのように指導すればよいかなど、社会人としての考え方が、佐々木さんの経験をもとに語られています。

会社で仕事をされる全ての方におすすめです。

会社内での教育に使用してもいいのではないかと思います。

本書のポイント・感想

本書は7つの章から成り立っています。

第一章  会社とは何か(組織の論理と個人の使命)
第二章  仕事とは何か(ビジネスマンとして生きていく)
第三章  人を導くとは(自分のなかに従うべき志はあるか)
第四章  活力ある職場をつくる(日々の充実をこの仲間たちと)
第五章  自分を変える(リーダーの資質を身につける)
第六章  部下を育てる(上司の最重要課題と心得よ)
第七章  上司が未来をつくる(後悔しない選択のメソッド)
社会人の方にとって、会社とは何か、仕事とは何か、ということは、一度は考えたことがあると思います。

何のために仕事をしているのかを考えてもなかなか答えは出てきません。

お金のため?
家族のため?
自分のため?

会社のため?
 
答えは人それぞれ違うかもしれませんが、本書を読むことで新たな視点が生まれるかもしれません。

本書の中で僕が感銘を受けた部分をご紹介していきたいと思います。

会社とは不条理なもの

これは誰もが体験したことがあるのではないでしょうか?

上司から訳の分からないことで説教される、突然の部署移動(穴埋め人事)、意味のない会議、無駄なルール作り、責任の押し付け合いなど、本当に不条理と思うことが多々あります。

上司の機嫌をとるのが上手な人や、声のでかい人が出世するとか、会社としてこんなんでいいのかと思ってしまいます。

しかし、そんな刻々と変わる状況の中でも、前に進むしかないと述べられています。

確かに不満ばかり言っていても仕方ないですね。
未来を見据えて進むことが大事かなと思いました。

「生き続けること」が最優先

会社は「利益の追求」と「社会的貢献」が大事。
それらを達成するためにも「生き続けること」が最優先と述べられています。


会社は存続することで、社会貢献もできるし、社員の雇用を守ることができます。
存続するためには利益を出さないといけないし、状況によってはリストラすることもある。

ここにも不条理はあるけど、正しいことをして生き残ることは重要だと思いますね。

生き残るためには不正をするという会社もあるかもしれませんが、それは正しくないし、悪いことをして会社を存続させても意味がないと思っています。

生き残るからこそ、いろんな貢献ができるのだと思います。

仕事も家庭も諦めるな

「仕事のためには家庭を顧みずに突き進むのが美徳」みたいに言う人もいますが、本当にそうでしょうか?

〇〇のために××を捨てるっというのは、××が重要でない場合であって、ともに重要な場合はどちらも捨ててはダメだと思います。

当たり前のことだけど、伝えたいことでもありますね。

上司には二つの使命がある

① 自分に与えられた業務目標を達成すること
② 自分の組織の中にいる部下を監督し成長させること

自分に与えらえた業務を達成することは当たり前として、大事なのは部下を指導し、成長させることだと述べています。

その通りだと思いますが、現実にはできている人は少ない気がします。
(僕の会社がそうなだけかもしれませんが…)

本書でも書かれていますが、短期的な成果にばかり目が行く上司は、できる部下を重用し、できない部下には目がいかない。
できない部下は他部署へ異動させて、できる部下を持ってきたいと考えがち。

自身の保身に走る上司はこの傾向が強い気がします。
会社として成長させるよりも、自分の地位を守ることに必死になり過ぎている人が多いです。

こうはならないように気を付けたいものですね。

「断つ、捨てる」を究めよ

長時間労働が褒められる時代は終わった。
無駄な仕事をさせるのではなく、効率よくさせることが大事。

これは、本当に多くの方が言っていますね。

残業をしているから頑張っているのではなく、時間内に終わらせるように努力している方が余程頑張っていると思います。

皆さんも経験があるかと思いますが、時間内に仕事を終わらせようとすると、集中力が出て効率が上がります。
そもそも残業するつもりなら集中力も上がらず、ダラダラしてしまうことがあるのではないでしょうか?

でも上司は努力の内容よりも時間だけで評価することが多いと思います。

これでは会社は成長できないですよね?

こういうことが当たり前に理解できている上司はすばらしいと思います。

部下の心を開かせよ

言いたいことが言えない環境っていうのはよくないですね。

上司・部下の関係はあると思うけど、仕事に関して言いたいことがあるのであれば、何でも話せるような関係性を築きたいものです。

「先輩である私の意見は絶対であり、意見することは許さない」みたいな人もいますが、これでは成長するはずもありません。
知的謙遜が大事です。

部下の言うことが例え間違っていたとしても、意見し合える関係ができていることはすばらしいと思いますし、そうなりたいものですね。

自分が変われば、周囲も変わる

「〇〇できないのは部下が悪いからだ」と他人のせいにしていても物事はうまく進まない。
自分を変えることで状況も変わる。

自分事化とかよく言われますが、何事も自分の問題と考えた方がいいかもしれません。
他人を変えることはできないですが、自分を変えることは可能です。

まず自分が変わることで、周りもついてくるのではないでしょうか?
簡単なことではないですが、周りの信頼を得ることも大事です。

評論家みたいなことばかり言う上司ではついていこうとは思わないですよね。

得手を伸ばせ

書いて字のごとく、苦手なことはそこそこにして、得意なことを伸ばせってこと。

僕もこの考えには大いに賛成で、苦手なことを頑張ったところで人並みには届かないと思います。
それよりは得意なことに力を入れて頑張った方がいいのではないか。

会社はチームで仕事するので、みんながみんな、全てのことができる必要はないのです。
得意な人が得意な分野の仕事をした方が効率がいいと思います。

その代わり、謙虚さを持って得意な分野は頑張りましょう。

あなたが会社を変えなさい

周りの愚痴を言っている限りは、たかが知れている。
当事者意識を持って会社を変えていこうとしない限り、無駄な時間が過ぎていくだけだと述べられています。

お金のために荒波立てずに仕事をしている人もいると思います。
みんないろいろな事情があるため、それでもいいかもしれません。

ただ、会社をよくしていこうという意識を持つことは大事かなと思います。
みんなが同じ意識を持つことで、会社は良い方向に成長していくのではないでしょうか?

まとめ

本書に書かれている内容は、社会人を経験したことがある人にとっては身に染みる内容になっているのではないでしょうか?

僕も、今はできていないが、確かにその通りだなと思う部分はたくさんありました。

本書に書いてある心得を意識して仕事に取り組みたいと思います。

何事も他人のせいにするのではなく、自分事化することが重要。


最後までお読み頂きありがとうございました。

上記はKindle版ですが、書籍もあります。

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