【書評】「村上世彰、高校生に投資を教える。(著:村上世彰)」感想

書評
スポンサーリンク

こんにちは、ハッシーです。

今回、ご紹介する本は、村上世彰さんの「村上世彰、高校生に投資を教える。」になります。

本書を選んだ理由は、自分が投資に興味があることと、村上世彰さんは投資の世界ですばらしい実績を上げており、見習いたい存在だからです。
村上さんと言えば、「物言う株主」という印象が強いかもしれませんが、本書を読めばその印象が変わるかもしれません。

本書を読むと以下のことを学ぶことができます。

・株式投資のメリット
・お金に対する考え方
・投資に対する考え方

「高校生に投資を教える」というタイトルでもわかるように、本書はこれから投資を始めようとしている若い世代の方向けの内容となっております。

学校ではお金について学ぶことは少ないと思います。
しかし、お金に関する知識は将来必ず必要となってきますので、本書をきっかけに学んでみてはいかがでしょうか?

「投資を怖いもの」、「お金儲けは悪いこと」といった固定概念を持っているのであれば、一度本書を読んでみてください。
考え方が変わるかもしれません。

著者のご紹介

村上世彰(むらかみよしあき)
1959年大阪府生まれ。
東京大学法学部卒業後、83年通商産業省(現・経済産業省)に入省。
コーポレート・ガバナンスの普及に従事する。
のちに独立し、99年ファンド会社を設立。
現在はシンガポールに拠点を移して投資を行う。
2016年には村上財団を創設し、中高生の金融教育や社会支援にも取り組んでいる。
19年角川ドワンゴ学園が運営するN高等学校投資部の特別顧問に就任した。
著書に「生涯投資家」、「いま君に伝えたいお金の話」など。

「村上世彰、高校生に投資を教える。」(著:村上世彰)より引用

投資家で有名な村上世彰さんです。

先程も言いましたが、「物言う株主」として知っている人も多いのではないでしょうか?
「物言う株主」と聞くと悪いイメージをお持ちの方もいると思いますが、株主としての発言には共感できるところがたくさんあり、とても参考になります。

最近では、若い人に投資を教えているということなので、その人たちがどのような成長を遂げるのか楽しみですね。

本書はこんな方におすすめ!

・株式投資に興味がある方
・お金について学びたい方
・高校生・大学生

おすすめするのは、やはり株式投資に興味がある方ですね。
投資で多大な成果を上げてこられた村上さんの考え方を知れるということは有益なことだと思います。
誰にでもわかるように初歩的な内容を書いてくれているので、これから株式投資を始めようとしている若い人におすすめしたいです。

僕も学生の頃に読んでおきたかったなと思います。

本書のポイント・感想

本書では、村上世彰さんがN高等学校投資部の特別顧問として投資の講義をした内容をもとに投資について説明されています。

村上さんは日本に「コーポレート・ガバナンス」を浸透させたいという思いでファンドを設立したそうです。
株は単なるお金儲けの手段という訳ではなく、社会貢献の一環だと言っています。
お金を循環させるということですね。

では、本書のポイントを説明していきます。

1、株式投資の3大メリット
2、お金との付き合い方
3、投資で大切な3つのポイント

詳しくみていきます。

1、株式投資の3大メリット

本書の中で株式投資することのメリットは次のように述べられています。

1、世の中の動きを知る
2、社会の役に立つ
3、お金を増やす

また次のようにも言っています。

株式市場の動きは世の中の様々な変化が反映されている。株式市場を見ているだけで世の中に何が起きているのかに気づくことができるし、世の中の様々な動きに対しても「もっと知りたい」という気持ちが湧いてくる。

この感覚はよくわかります。
僕も株ではありませんが、FXを始めてからはいろいろなものに興味を持つようになりました。
それまでは株価や為替がいくらなのか全く知りませんでしたし、世界の変化が株や為替にどのような影響があるか興味もありませんでした。

それがFXを始めてからはいろんな情報に敏感になり、勉強するようになりました。
世の中の動きを知ることは社会人にとっては重要なことですし、いいきっかけになったと思います。

株式投資は、企業に資金を提供することで、世の中の生産活動を支える働きをする。それによって、投資家は生産活動で生み出された利益の一部を受け取ることができる。

会社は生産活動をするためには先行して投資をする必要があります。

例えばラーメン屋を例にしてみると、わかりやすいかもしれません。

ラーメン屋をやろうとすると店舗を構えなければいけません。
麺や具材を仕入れる必要もあります。
調理器具も従業員も必要となってきます。

つまりラーメンを売るためにはまずお金が必要になってくるのです。
お金がないと商売ができないということになりますね。

そこで重要になってくるのが投資をしてくれる人です。
ラーメン屋を開業するためにお金が必要な人と、お金を有効活用したい投資家の利害関係が合うことでお金を提供してもらえるのです。
投資家に資金を提供してもらい、利益が出たら一部を渡すということで成り立つということです。

投資をすることで社会の役に立ち、お金を増やすことができるということですね。

お金との付き合い方

まずお金には3つの機能があると述べられています。

1、何かと交換できる
2、価値をはかることができる
3、貯めることができる

これは普段お金を使っていればわかりますよね?

昔はお金というものがなく物々交換していた時代がありました。
しかし物々交換だと何かと不便ですよね?
そこで発明されたのがお金です。

本書では、「お金は便利な道具だけど、凶器にもなる。」と述べられています。
お金を正しく使えば非常に便利なものですが、一歩使い方を間違えば犯罪にもつながります。

ここでお金の必要性には4つの段階があるとも述べられています。

1、日々、自立した生活を送るための最低限度のお金。
2、大きな病気やケガをするなど、不測の事態に備えるお金。
3、趣味や何らかの夢の実現のためのお金。
4、他人や社会のために使うお金。

生きていくためのお金(上記1および2)は当然必要ですが、他人や社会のためにお金を使うことの意義や喜びを早いうちから感じてほしいと言っています。

お金に余裕が出てこないと難しいかもしれませんが、お金の使い方については真剣に考えていきたいですね。

3、投資で大切な3つのポイント

投資で成功するためのポイントは以下の3つだと述べられています。

1、投資の本質をしっかり理解する
2、期待値を考えて投資を判断する
3、リスク管理を考えて投資する

詳しくは本書を読んで頂きたいのですが、投資で成功するためには実際に投資をして、失敗から学んで成長していくことが大事と言っています。

挑戦もしないで投資は怖いものだ勝手に認識と二の足を踏むようでは何も成長しません。
投資を実際にしてみると、多少お金が減ったとしても得られるものの方が大きいと思います。

ただ投資したものについては、「投資理由を自分なりに明確にすること」と、「失敗した場合にはその理由と改善点を考えること」が大事と言っています。
失敗した投資案件は貴重な学びの機会ということです。


次に「期待値」の考え方については、本書で詳しく説明されているのでここでは割愛しますが、投資に100%はありません。
必ず成功するという投資はないのです。

そこでお金が増える確率を考え、投資した株のトータルでプラスになればいいという考え方をすることです。

期待値が1を上回れば投資をする価値があるということになります。


また「リスク管理」は投資の基本ですね。
リスク管理で大切なことは、①投資金額を適正にする②失敗したと認識したら素早く損切りする、の2点と述べられています。

これは簡単そうですが、なかなか難しいです。
ただ、精神的に負担にならない金額で投資をすることは大事だと思います。

僕の経験上、投資金額が大きくなり過ぎると正確な判断ができなくなります。
リスク管理は肝に銘じておいてください。

まとめ

以上が、本書のポイントとなります。

他にも「価値と価格の見極め方」や、「会社四季報の見方」、「将来性の見極め方」などの専門的な内容も記載されていますので、じっくりと読んで頂ければと思います。

本書を読んで投資に興味を持ってくれる人が増えればいいなと思います。
でも投資をする際はくれぐれも注意をしてくださいね。
お金を失ってしまう可能性があるので。

投資とはお金儲けするためのものと思われがちですが、世の中に役立つ行為だということを再認識することができました。
これからも投資は続けていきたいと思います。

今回は以上とします。

最後までお読み頂きありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました