【書評】「トヨタの会議は30分 ~GAFAMやBATHにも負けない最速・骨太のビジネスコミュニケーション術」(著:山本大平)感想

書評
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こんにちは、ハッシーです。

今回、ご紹介する本は、山本大平さんの著書「トヨタの会議は30分 ~GAFAMやBATHにも負けない最速・骨太のビジネスコミュニケーション術」になります。

本書を読もうと思った方は、自分が勤めている会社での仕事のやり方、さらには会議の進め方に疑問を持っているような仕事熱心な方ではないかと思います。

僕も会社での会議にはいろいろと不満を持っていますので、その気持ちはわかります。
会議についてよく思っていることは次のようなことになります。

・その会議、本当にやる必要があるのか?
・報告会となっていて議論をしない(読めばわかる)
・責任者が明確ではない
・意味もなく会議が長い
・本音で話していない

皆さんも同じようなことを思っているのではないでしょうか?
せっかく多くの人が集まって話をするのであれば、効率的に進めたいですよね?

そこで、本書を手に取ったという訳です。
日本一の企業であるトヨタがどのような会議をやっているのかは気になるところですよね?
会議のやり方だけでなく、仕事における考え方、進め方など、仕事全般について書かれていますので、参考になるところもあるのではないかと思います。
よろしければ読んでみてください。

では、本書の内容をご紹介させて頂きます。

著者のご紹介

山本大平(やまもと・だいへい)
戦略コンサルタント/事業プロデューサー
2004年に京都大学大学院エネルギー科学研究科を修了後、新卒でトヨタ自動車に入社し、長らく新型車の開発業務に携わる。トヨタ全グループで開催される多変量解析の大会での優勝経験を持つほか、常務役員表彰・副社長表彰を受賞する。
その後、TBSテレビへ転職。「日曜劇場」「レコード大賞」「SASUKE」など、主にTBSの看板番組にてプロモーション及びマーケティング戦略を数多く手掛ける。また、TBS在籍時には古巣であるトヨタの創業期を描いたスペシャルドラマ「LEADERS リーダーズ」のアシスタントプロデューサーとしてドラマ制作にも携わる。
さらにアクセンチュアでのマネージャー経験などを経て、2018年にマーケティング総合支援会社F6 Design株式会社を設立し代表取締役に就任。トヨタ式問題解決法をさらにカイゼンし、統計学を駆使した独自のマーケティングメソッドを開発。企業/事業の新規プロデュース、ブランディング、AI活用といった領域でのコンサルティングを得意としている。

「トヨタの会議は30分 ~GAFAMやBATHにも負けない最速・骨太のビジネスコミュニケーション術」(著:山本大平)より引用

トヨタに在籍されていた方なのですね。
トヨタからTBSテレビへ転職って、なんだかすごいですなと。

実際に体験された内容となるので、リアリティがありますね。

本書はこんな方におすすめ

・会社での仕事に疑問・不満を持っている方
・仕事をより効率的に進めたいと思っている方
・マネージャークラスの方

会社での意識改革は簡単には進まないと思っています。
理由は現状維持を好む人が多いから。

できればマネージャークラスの方に理解して頂いた方が効率的なのかなと思ったりもします。

本書のポイント・感想

本書に期待していた内容としては、「トヨタにおける会議間にマニュアル」的なものでしたが、実際には、会議だけではなく、仕事全般の内容となっております。
表紙にも書いて書いてある通り、「最速・骨太のビジネスコミュニケーション術」ですね。

「トヨタの会議」というよりは、「トヨタに勤めた経験のある著者が感じたトヨタの会議とは?」といったニュアンスが強いかもしれません。

本書は、「何かと悩み多き社会人生活5年以内の方々の力になればと思い、この本を執筆するに至りました」と書かれている通り、社会人になりたての若い人を対象としているため、基本的なことも多く紹介されている印象があります。
そのため、理解しやすい内容だったかなと思います。

ただし、いいも悪いも一昔前のコミュニケーション術といった印象も否めませんでした。


さて、本書の構成は次のようになっています。

第1章 極限まで無駄を減らす「時短会議術」
第2章 確実に相手を仕留める「コミュニケーション術」
第3章 トヨタ魂の根幹「本質思考」
第4章 スピリットをつなぐ「トヨタの教育」
第5章 良好な人間関係を築く方法
第6章 人間力を嵩上げする「配慮」のつくり方

これだけ見ると、コミュニケーションが大事というような内容に思えますね。

本書の中で、印象に残ったところはご紹介させて頂きます。

時間に対する意識が高い

まず感じたことは、トヨタは時間に対する意識が高いなということです。
「定例会議」がないというのも、そういった意識の表れではないでしょうか?

会社によっては会議をすることが目的となっている会社もあると思います。
とりあえず集まってはみるが何も決まらないなんてことはよくありますよね?

会議のやり方が問題というよりは、企業風土の問題の方が大きいのではないかと感じました。

ホワイトボードの記入内容をそのまま議事録に

トヨタでは情報漏洩の観点からカメラは制限されているため、ホワイトボードをプリントアウトするとのこと。
時間の観点から考えると合理的ですよね。

社内の議事録を清書することは時間の無駄だと思うことは普通かな?

「会議ではメモなし」が暗黙知

これは議論が分かれるところだと思います。

人間の記憶なんてたかが知れていると思っているので、僕はメモをすることをおすすめしたいですね。
メモをとっていると、真剣に話を聞いているという印象を与えることもできますし。

確かに、メモを取り過ぎると、話を聞きそびれることもあるので注意は必要です。
議題に興味があれば忘れないといいう著者の考えもわからなくはないかなと。

やっぱり、トヨタと一般的な会社との能力の差、企業風土もあるのかなと思ってしまいます。

文字ベースで議論しないでさっさと電話する

こちらも人によるので、時と場合によって使い分けた方がいいかなと思います。

電話だと言った言わないの話になったりもするので、緊急でなかったり、証拠を残したいときは、メールの方がいいかもしれませんね。
最近は、ラインなどで要件のみ連絡するような人もいると聞きますし。

人間関係の維持を仕事の本質より上位に置いてしまっては、絶対にいけない

本質的にはその通りだと思います。
ただ、そう思っていない人も多くいるので注意が必要ですね。

日本は同調圧力が強い国ですので、上司に忖度する人が出世することも多々あります。
そういう人が上層部にいると、人間関係を重視する風土になるのではないかなと。

その点、トヨタは真剣に仕事に取り組める風土があるんだろうなと思いました。

まとめ

本書を読んで感じたことは、一人一人のコミュニケーション能力を高めることも大事かもしれませんが、会社としての考え方も重要だということです。

仕事は一人でやれるものではないので、会社全体として生産性を上げるためにはどうすればいいのかを、しっかりと考えられる企業風土は必要かなと思います。

そのためには、個人の能力を高めることも大切ですよね。
忖度なく、本音で議論できる会社を目指していきたいとな感じました。

以上、「トヨタの会議は30分 ~GAFAMやBATHにも負けない最速・骨太のビジネスコミュニケーション術」の感想となります。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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