【書評】「AI vs. 教科書が読めない子どもたち(著:新井紀子)」感想

書評
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こんにちは、ハッシーです。

今回、ご紹介する本は、新井紀子さんの著書「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」になります。

本書を読もうと思ったきっかけは、興味本位です。
AI」は興味がある分野でしたし、タイトルも気になったので読んでみました。

本書は、ビジネス書大賞2019対象受賞となっております。
30万部越えのベストセラー。


本書では、「AIが人間の仕事を奪うのか、AIが人間を超えるのか?」、このような疑問に対する答えを、数学者である著者が論理的に解説してくれています。

これから訪れる未来に対して、何をしていくべきなのか?
本書を読めばヒントを得られるかもしれません。

著者のご紹介

新井紀子(あらいのりこ)
国立情報学研究所教授、同社会共有知研究センター長。
一般社団法人「教育のための科学研究所」代表理事・所長。
東京都出身。
一橋大学法学部およびイリノイ大学数学科卒業、イリノイ大学5年一貫制大学院数学研究科単位取得退学(ABD)。
東京工業大学より博士(理学)を取得。
専門は数理論理学。
2011年より人口知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトディレクタ」を務める。
2016年より読解力を診断する「リーディングスキルテスト」の研究開発を主導。

「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」(著:新井紀子)より引用

数学を専門にやってこられた方になります。
本書の内容に説得力が増しますね。
論理的な方の話は好きなので、読んでても楽しいです。

本書はこんな方におすすめ!

・将来に不安を持っている方
・AIに興味がある方
・お子さんがいらっしゃる方

AIが進化をしてきている世の中で、AIによってなくなっていく仕事が出てきます。
どのような仕事がなくなってしまうのかを予め知っておくことで、対策ができるのではないでしょうか?

将来、苦労しないためにも、現実を理解しておくことは大事だと思います。

本書のポイント・感想

本書では、AIがどのように進化してきたのか、そして何が弱点なのかを論理的に詳しく述べられています。

また「東ロボくん」という東大に合格できるかにチャレンジした話など、大変興味深い内容となっております。

その中で、僕が興味をもった内容は次となります。

1、AIは人を超えるのか?
2、AIは言葉の意味を理解できない
3、教科書の内容を理解できない人が多い
4、AIができないことをできることが大事

AIは万能ですばらしいものというイメージがありましたが、実際はそうではないということが理解できました。
SF映画の影響が強かったのかもしれませんね。

では、感想を述べていきます。

AIは人を超えるのか?

この問いはよく聞きますよね?
将棋や囲碁の世界では、AIが人を超えたというニュースをよく目にします。

しかし、著者は次のように述べています。

AIは神に代わって人類にユートピアをもたらすことはないし、その能力が人智を超えて人類を滅ぼしたりすることはありません、当面は。

当面というのは、数十年を意味しています。

理由は、AIはコンピューターであり、コンピューターは計算機であり、計算機は計算しかできないからと。
当然、シンギュラリティも来ないと言っています。

計算でできることは得意だけど、計算できない内容は確率で当てるみたいですね。

いずれAIは人間を超える、シンギュラリティは来ると思っているだけに、この事実は残念です。
でも、AIとはこういうものなんだと認識できてよかったです。

AIは言葉の意味を理解できない

Siriは言葉を理解しているようにみえるけど、理解しているわけではないそうです。

文章の意味はわからなくても、その文章に出てくる既知の単語とその組み合わせから統計的に推測して、正しそうな回答を導き出しているとのこと。

それにしては上手に会話できているなあと思いますが、言葉の意味が理解できないことが大きな弱点みたいです。

逆に考えると、言葉の意味がわからないのに、精度が高いのは驚きですね。
ペッパーくんは賢そうなのに。

教科書の内容を理解できない人が多い

中高生の読解力テストのデータから、文章の内容を理解できていない人が多いと言っています。
つまり、教科書の内容も理解できていないのではないかと、警笛を鳴らしています。

ちょっと厳しい表現だね…

しかし、大量のデータから解析されていますので、信頼性はあるのではないかと思います。

どのような質問で読解力がないと判断されたのかは、本書の中で紹介されています。
自分もやってみると、どのレベルなのかよくわかると思います。

ハッシー
ハッシー

ショックを受けるかもしれないよ!

読解力がないというのは若者だけの問題ではなく、大人にも当てはまります。

質問の意味がわからないから問題が解けない、ということにならないように、読解力を身に付けないといけませんね。

AIができないことをできることが大事

将来、AIに仕事を奪われないためには、AIが苦手なことをやれることが大事です。
AIが苦手なこととは、「文章が理解できないこと」です。

先程の、読解力がない人が多いという内容と重なりますよね?
タイトルが、「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」となっているのかなと思います。

つまり、AIと子どもたちのどちらが先に読解力を身に付けることができるのか、ということが本書のテーマになるのではないでしょうか?

AIに仕事を奪われないためにも、読解力を向上させましょう!


以上、感想になります。

AIについて理解を深めることができてよかったです。

もし、興味がありましたら読んでみてください。

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