【書評】「投資で一番大切な20の教え(著:ハワード・マークス)」感想

書評
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こんにちは、ハッシーです。

今回、ご紹介する本は、ハワード・マークス氏の「投資で一番大切な20の教え」になります。

ハワード・マークス氏とは、オークツリー・キャピタル・マネジメントという資産運用会社の創業者であり、会長でもある方です。

本書では、著者が長年にわたり顧客に送り続けてきたレターを元に、成功する投資哲学を知ることができます。
読者がこれまでに触れたためしのない投資に関するアイデアや思考方法を伝える」という著者の狙いがあるそうです。
2012年に出版された本ですが、投資に対する考え方は今も昔も変わらず通用するのではないかと思います。

また、世界一の投資家として知られるウォーレン・バフェットも、「極めてまれに見る、実益のある本」と絶賛したそうです。

僕もこの本を読んで確かにその通りだよなぁと感銘を受けるところがたくさんありました。
トレードスキルを学ぶことも大事ですが、投資に対する考え方を学ぶことはもっと大事だなと感じました。

株やFXで投資をされている方であれば、是非とも読んでおきたい一冊だと思います。
ご興味のある方はぜひ読んでみてください。

上記はKindle版ですが、書籍もありますので、お好きな方をお選びください。

著者のご紹介

ハワード・マークス
オークツリー・キャピタル・マネジメント会長兼共同創業者。
ロサンゼルスを拠点とするオークツリー・キャピタル・マネジメントは運用資産800億ドル以上を誇る投資会社で、ハイイールド債投資や不良債権への投資を得意とする。
ペンシルベニア大学ウォートン・スクールにて金融を学び、シカゴ大学経営大学院にてMBAを取得。

「投資で一番大切な20の教え」(著:ハワード・マークス)より引用

アメリカの資産運用会社の会長兼創業者になります。
現在の運用資産は1200億ドルを超えているみたいですね。

40年以上にわたり投資をして築き上げてきた投資哲学は、大変価値があると思います。

本書はこんな方におすすめ!

・株・FXで長期的に勝ちたいと思っている人
・トレードで結果が残せていない人、またはこれからトレードを始めたいと思っている人

・長期的な視点で考えることが苦手な人
・リスクに対する考え方を学びたい人
・トレードに対する心構えを知りたい人

本書ではテクニカル分析を学ぶことはできません。
むしろテクニカル分析は否定されているくらいです。

その代わりにトレードに対する考え方について詳しく書かれています。
長期的な視点で勝ち続けるためのポイントを学ぶことができます。

今、トレードをしていてうまくいっていない方、これからトレードをしてみたいと思っている方には、参考になる部分が多くあると思うのでおすすめします。

本書のポイント・感想

本書では、テクニカル分析や短期間でトレードを完結させるデイトレーダーに対しては否定的であり、議論の対象にはなっていません。

考え方の基本となっているのが、ファンダメンタルズを重視した手法である、「バリュー投資」と「グロース投資」となっています。

バリュー投資‥‥証券の現在の本質的価値を推計し、価格がこれを下回ったときに買う投資方法。
グロース投資‥‥将来、価値が急増する証券を見つけて投資をする方法。

FXをやっている人は、テクニカル分析を用いて短期間でトレードする人が多いと思いますが、投資に対する考え方は共通するのではないでしょうか?
トレード手法は違っても、利益を上げるという目的は同じなので、共感できるところはたくさんあると思います。

では、本書の中で僕が共感したところをご紹介していきたいと思います。

最良の投資方法とは、暴落時にどんな価格でもとにかく売らなければならない人から買うことである。
投売りする人から買うことはこの世界で最良の選択肢だが、投売りする側になるのは最悪の道である。

いわゆる損切りやロスカットですね。

このような経験は投資をしている人であれば一度や二度は経験しているのではないでしょうか?
僕は何度も経験しています。

僕の場合FXですが、相場が暴落しているときに、恐怖心や資金面から耐えらえなくなって損切りすることがあります。
でも、結局、損切りの後に戻ってくるんですよね。
つまり、損切りしたところは、絶好の買い場だったということになっています。

損切りしないことがいいとは言いませんが、こういう視点を持っていると、周りが焦って損切りしているときに、チャンスを得ることができるかもしれませんね。

人は価格が上がっているものを買いたがらなくなるが、投資においてはしばしば価格が上がっているものを買いたがるようになる。

本当にその通りだと思います。
投資するものの価値を正確に判断することは難しいからかもしれません。

周りの人が買っていると、自分も乗り遅れたくないという気持ちがはたらくため、買ってしまうことがありますが、ものの価値を見極めている訳ではありませんよね?
あくまで周りにつられて買っているだけです。

本質を見極めて「安く買って高く売る」というのが成功へのかぎですね。

誰もが高リスクと考えている資産の価格はたいてい、不人気のせいでまったく危険ではない水準まで低下する。否定的な見方が広がれば、それは最もリスクの低い資産になりうる。価格に楽観的な材料が何ひとつ織り込まれていないからだ。
逆にだれもがリスクがないと信じている資産の価格はだいたい、きわめて危険な水準までつり上げられる。

日本のバブル崩壊が頭に浮かびますね。

山手線の内側の土地価格でアメリカ全土が買えると言わるくらい土地の価格が上昇していたときがありましたが、バブルが崩壊すると資産価格が大幅に下落しました。
このような状況になるということは、ほとんどの人が本当の土地の価値を見誤っていたということになりますよね?

いつの時代もこのようなことは起こると思います。
2021年2月現在、日本の株価は30,000円を超え、仮想通貨のビットコインは600万円まで上がっております。

これらも極めて危険な水準まできているのかもしれませんね。

証券市場における地合いの動きは、振り子の振動によく似ている。振り子の軌道の中心点は「平均的な」位置と呼ぶことにふさわしいが、実際にその場所に振り子がある時間はほんの一瞬である。そもそも、振り子は軌道の一端からもう一端へとほぼ休みなく揺れ動いている。そして一端に近づけば、遅かれ早かれ中心点にむかってまた動きが反転することは避けられない。じつのところ、一端に向かう動きこそが、もう一端へ揺れ戻るためのエネルギーを生み出すのだ。

うまい表現ですね。

相場は振り子のように動いているから、大きく動いたものはいずれ戻ってくるということを言っています。
この考え方はまさにその通りだと思います。
実際に出来上がったチャートを見ると、大きく動いたあとは戻ってきています。

ただ、振り子の振れ幅がどれくらいあるのかは動いているときにはわからないので、トレードをしていると恐怖心により耐えらえれなくなったりするんですよね。

でもこの考え方をもつことは大事だなと感じました。

周りが意気消沈して売ろうとしているときに買い、周りが高揚した気分で買おうとしているときに売るには最大限の勇気が必要だが、そうすることで最大限の利益が得られる。

長期的な視点で投資をするのであれば、この考え方が基本かなと思います。
ただ短期トレードをする人にとってみれば危険な考え方でもあるので、状況によるかもしれません。

「安く買って高く売る」精神ですね。

まとめ

投資に関する著書と言えば、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析が多いかと思います。
特定のパターンで買いや売りを見極めるのはトレードにおける1つの方法であることに間違いはありません。

ただトレード方法はいくらでも(無限と言ってもいいかもしれません)あるので、自分に合ったスタイルを築き上げていく必要があります。

しかし投資に対する考え方というのは、どのような方法でトレードをする人にでも共通する部分が多いのではないかと思います。

本書では投資に対する考え方を学ぶことができるので、勝つためのヒントが見つかるかもしれません。
(名言がたくさんあります)

投資をしている方、これから始めようとしている方は一度読んでみてはいかがでしょうか?
本当におすすめします。

上記はKindle版ですが、書籍もありますので、お好きな方をお選びください。

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