従業員持株会とは?メリットは?グラフで金額メリットを解説

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こんにちは、ハッシーです。

今回は、サラリーマンの特権とも言える「従業員持株会」について説明していきます。

まずあなたが勤めている会社には、従業員持株制度はありますか?
もしあるなら従業員持株会に加入していますか?

この問いに対して、従業員持株制度があるにもかかわらず加入していない方は、持株会の利点を充分には理解できていないのかもしれません。

本ブログでは、持株会のメリット、また金銭的にいくら得をするのかを解説していきますので、資産運用の参考として頂けたら幸いです。

では、ご覧ください。

従業員持株会とは?

従業員持株会とは、従業員の自社株式取得にあたり会社が拠出金の給与控除、奨励金の支給などの種々の便宜を与えることにより、従業員の自社株取得を容易にし、財産形成を助成する制度です。(参照:SMBC日興証券)

簡単に言うと、給料天引きにより、毎月決まった額の株を購入でき、会社によっては奨励金の補助を受けられる制度と言ったところでしょうか?
福利厚生の一環として導入されている企業も多いとのことです。

従業員持株会のメリットは?

従業員持株会のメリットはいろいろとありますが、主なメリットは以下4つとなります。

1、奨励金をもらえる
2、配当金をもらえる
3、自社株を購入できる
4、給料天引きなので容易に資産形成できる

詳しく説明していきます。

奨励金をもらえる

一番のメリットは奨励金だと思います。
企業によりますが、多くの会社では株購入額の5~30%程度の奨励金がもらえるそうです。

銀行預金の金利が0.001%や0.002%程度なので、銀行に預けるよりも圧倒的にお得ですね。

配当金をもらえる

通常の株と同様、配当金をもらうことができます。
配当とは、株式会社が出した利益の一部を株主に還元すること。

得られた配当金は再投資によって更に株を購入するので、知らず知らずのうちに株が増えていくことになります。

自社株を購入できる

普通に自社株を購入しようとしても、インサイダー取引に該当する恐れがあるため、簡単に買うことはできません。
購入できる期間が限られていたり、申請書を会社に提出する必要があります。

しかし持株会であれば毎月定期的に購入するので、インサイダー取引に該当する恐れがなく購入可能です。

もし自社株が買いたいのであれば、持株会にて購入した方がいいでしょう。

給料天引きなので容易に資産形成できる

資産形成ってなかなか簡単ではないですよね?
毎月の給料から余ったお金を貯蓄に回そうと考えていても、ついつい使ってしまってお金が残らない、なんてことはよくあるかと思います。

持株会は給料天引きなので、毎月強制的に貯めていくことができます。
強制的というと厳しそうなので、計画的にですかね?

お金を貯めるためにはある程度の覚悟は必要です。
銀行口座に入っているお金は簡単におろすことができますが、自社株をお金にかえるためには少し手間がかかります。
会社に売却の申請書を出したり、株を売却して証券会社から引き出すのに時間がかかったりします。

お金を貯めていくにはちょうど良いのではないでしょうか?

金額的なメリットはどれくらい?

自社株を購入した時の金額的なメリットはどれくらいになるの?

このように思う方もいると思いますので、1年間購入した場合の金額メリットを計算してみていきましょう。

前提 : 毎月50000円ずつ1年間購入(合計60万円の投資)
     奨励金=10%
     ボーナスでの購入なし、配当金なし
     購入スタート時の株価は1000円

一月に株を購入できる金額は、50000円+奨励金5000円=55000円

(例1)株価の変動がない場合

毎月55株ずつ購入できることになるので、1年で660株購入。
株価が1000円なので、660株×1000円=660000円。
よって、60000円得したことになります。
ちょうど奨励金60000円分ですね。

(例2)株価が上下を繰り返した場合

株価が1000円から1200円→800円→1200円→800円と上下に動いた場合、1年での購入株数合計は682.5株。
最終株価は1000円なので、682.5株×1000円=682500円。
よって82500円の得になります。
奨励金以外に22500円利益が出たことになります。

これは平均購入単価が1000円だとすると、バラツキが大きい方がたくさん株を買えることになり、結果利益が大きくなるという例になります。

(例3)株価が毎月2%ずつ下がり続けた場合

株価が毎月2%ずつ下がると、1年で約20%下がることになります。
1000円だった株価が1年後には約800円になりました。

購入した株数は合計で739.3株。
株価が下がるとその分たくさん買えることになります。

最終株価が800.7円なので、739.3株×800.7円=591957円。
この場合だと、約8000円の損失になりますね。
奨励金の60000円を食い潰し、更に8000円のマイナスです。
購入株数は一番多いのに…

ただ次の1年で逆に株価が1000円まで回復すると、

2年間で購入した株数は合計で1478.6株。
最終株価が1000円なので、1478.6株×1000円=1478600円。
2年で278600円の得になりましたね。
1年あたりでも139300円の得となり、一番利益率が高いです。

これは株価が下がったときに、たくさん株を買えたためです。

投資の世界では、「ドルコスト平均法」という手法があります。
投資資金を分割して定期的に購入する方法なのですが、安定した収益を得たいときつ使う手法です。
詳しく知りたい方は調べてみてください。

ちなみに(例3)のように株価が下がった後、次の1年間は株価がそのまま停滞したとすると、

2年間で購入した株数は合計で1563.7株。
最終株価が800.7円なので、1563.7株×1000円=1252054円。
この場合でも2年間で52054円の得になりました。
1年目の損失を取り返せたことになります。

奨励金と、毎月定期的に購入していることが大きいですね。
実際にはこれに配当金が加わるので更にプラスになります。


このようにドルコスト平均法+奨励金が合わさった投資方法はかなり強いと思います。

実際に僕も自社株を買っていますが、かなり利益が出ております。
(といっても売却して使ってますが…)
僕の場合、奨励金20%+配当金2%くらいで、毎月10万ずつ(ボーナスは2回/年で30万ずつ)購入しています。

そうすると、10万×12か月+30万×2回=180万円の投資にたいして、奨励金20%で36万円もらえることになります。
これってかなり大きくないですか?
これに配当金2%もつきます。
配当は保有株数に対して年1~2回程度つきますので、長くやっていればやっているほど得をすることになります。

では、無条件で自社株は買った方がいいのかというとそうではありません。
次に、自社株のデメリットについて記しておきます。

従業員持株会のデメリット

従業員持株会のメリットは多くあることがわかりました。
一方、デメリットにはどのようなことが考えられるのでしょうか?
主なデメリットは下記4つ。

1、売却時に株価が下がっている可能性がある
2、会社が潰れる可能性がある
3、資産形成に偏るリスクがある
4、売却しづらい

売却時に株価が下がっている可能性がある

順調に自社株を購入していっても、売却しようとしたときに株価が下がってしまうと損失が出てしまう可能性があります。

今回のコロナウィルスの影響のように急激に株価が下がってしまうとマイナスになってしまうこともありますので、最悪のリスクは考えておく必要があります。

売却しやすい会社であればこまめに売却してもいいかもしれません。
悪い言い方をすれば、奨励金さえもらえれば株を保有しておく金銭的メリットは配当金以外あまりない、とも言えます。

会社が潰れる可能性がある

会社が潰れてしまうと株価はゼロになります。
どれだけ株を保有していても価値はゼロです。

少なからず会社は潰れる可能性がありますので、資産を分けておくことは考えないといけません。

かといって銀行も潰れるかもしれないですし、インフレになればお金の価値は下がります。
いろいろなリスクを考えて資産運用をしてください。

資産形成に偏るリスクがある

資産形成する方法として、貯金、株、金、不動産などいろいろありますが、自社株は奨励金にもよりますがかなりお得だと思います。

年利10%で運用できる財テクなんてほぼないといっても過言ではありません。
なので自社株だけにしぼりたいところですが、資産形成をするのに1つの投資先だけに偏るとかなり危険です。

万が一を想定して資産は分散投資することを心掛けてください。

売却しづらい

持株会は会社側にもメリットがあります。
安定株主が増えるとか、社員のモチベーションアップにつながるとか。

なので会社にとってみれば、できるだけ社員に保有してほしいと思うものです。

そんな事情もあるため、自社株を売却するときに嫌な顔をする人もいるでしょう。
会社によっては、自社株を売却しやすいかどうか見極める必要はあるかもしれません。

まとめ ~資産運用について~

以上が従業員持株会の説明になります。
従業員持株会の利点がわかったのではないでしょうか?

それでも僕が勤めている会社では自社株を買っている人はかなり少ないです。
その理由としては、単に「株は危ないもの」という認識があるからです。

株が暴落するとニュースでもよく取り上げられますので、怖さはよく伝わってきます。
でもきちんと理解すれば利点も見えてきますので、自分でよく考えて理解することが大事かなと思います。

株は危なく現金は安全という考え方は危険です。
物価が上がるとお金の価値は下がります。
昔は自動販売機で100円でジュースが買えたのに、今は130円します。
同じ100円でも価値は下がっているのです。
貯金以外の資産も考えた方がいいと思います。

最終的に投資は自分の判断で行わないといけないものと思っていますので、自社株についてもご自身の会社の状況をよく把握してから購入するようにしてください。

今回はここまでです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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