【書評】『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き「選ばれた才能」を120%活かす方法』(著:加藤俊徳)感想

書評
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こんにちは、ハッシーです。

今回、ご紹介する本は、加藤俊徳さんの著書『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き「選ばれた才能」を120%活かす方法』になります。

感想の前に本書ですごいと思ったことは、「すごい左利き」というタイトルです。
このタイトルだと購入するのは左利きの人か、お子さんが左利きの親御さんだと思うのですが、購入する人が少なくなるのではないかと心配になりました。

左利きは10%しかいないとのことなので、購買層はいきなり10分の1くらいになるということかなと。
ただし、左利きの人には刺さるタイトルではありますね。

そんな僕は左利きなので、本書にはすごい興味が湧きました。
左利きの人にはわかると思いますが、左利きであるがために不便なことって多いですよね?

・電車の改札が通りにくい
・はさみが使いにくい
・食事のときに気を遣う
・スープバーのお玉が使いにくい

例を挙げるときりがありません。
こんなに不便なんだから、左利きであることで何かメリットがあってもいいのではないかと思ってしまうのも仕方ないかなと。

ハッシー
ハッシー

左利きの人はわかってくれるよね?

本書は、左利きの利点を活かすための本となります。
左利きであることがどのように「すごい」のか、一緒に学んでいきましょう。

著者のご紹介

加藤俊徳(かとう・としのり)
左利きの脳内科医、医学博士。加藤プラチナクリニック院長。
株式会社脳の学校代表。昭和大学客員教授。
発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家。脳番地トレーニングの提唱者。
14歳のときに「脳を鍛える方法」を求めて医学部への進学を決意。
1991年、現在、世界700カ所以上の施設で使われる脳活動計測fNIRS(エフニルス)法を発見。
1995年から2001年まで米ミネソタ大学放射線科でアルツハイマー病やMRI脳画像の研究に従事。
ADHD(注意欠陥多動性障害)、コミュニケーション障害など発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。
帰国後は、独自開発した加藤式MRI脳画像診断法を用いて、子供から超高齢者まで1万人以上を診断、治療を行う。
著書多数。

『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き「選ばれた才能」を120%活かす方法』(著:加藤俊徳)より引用

本書はこんな方におすすめ

・左利きの人
・左利きのお子さんがいらっしゃる方

左利きの方が読むべき本かなと思います。
できれば若いときに知っておいた方がよさそうですので、左利きのお子さんがいるお父さんやお母さんに読んで頂きたいですね。

本書のポイント・感想

本書は脳内科医の先生の著書らしく、脳のしくみについて詳しく解説されています。

左利きは「天才」が多いとか、「変人」が多いとか言われることがありますが、脳科学的に見ても、左利きは多数派と異なる個性を持つ「すごい」人だそうです。

ハッシー
ハッシー

左利きの僕にとってはうれしい情報だね!

本書を読み進める上で、次のような基本を覚えておきましょう。

・左利きは10人に1人
・利き手は遺伝の可能性+生まれたあとの環境の影響
・左手をよく使うと右脳が活性化し、右手を主に動かせが左脳が発達する
・手を動かすことで脳を発達させてきた

左利きの人は、10人に約1人と言われています。
存在自体が希少ということですね。

よって世の中は、大多数である右利きの人を中心に作られているため、左利きの人は何かと苦労することとなります。
しかし、「左手だとどうすればいいんだろう?」と考えることで、右利きの人よりも知らず知らずのうちに脳を活性化させているというのです。

ハッシー
ハッシー

僕はテニスをやっていたけど、教えてくれる先生は右利きだったので、
いつも左右を入れ替えて考えていたかな?

確かに、右利きの人より、余計に脳を使っているような気はします。
左利きは生活しづらいと思うよりも、脳を鍛える機会を与えてもらっていると考えると、不満が収まるかもしれませんね。

左利きは、脳を使う機会が多いということと、左手をよく使うので、右脳が発達しやすいということはわかりました。
では、右脳が発達するとどうなるのかというと、次のようになります。

・「右脳は非言語系を担当」…画像、空間認識
 「左脳は言語系を担当」…言語情報の処理
・左利き、右利きを問わず、7割以上の人が左脳で言語処理を行っている

左利きは、画像や空間認識が優れているそうです。
いわゆる芸術肌といったところでしょうか?

しかし、本書の中でもっとも興味深かったことは、著者である加藤さんは左利きで、話すことが苦手だったというところです。

左利きの人は右手をあまり使わないため、言語系である左脳が発達しづらい。
そのため話すことに苦労するんですね。

僕自身のことをいうと、僕も話すことが苦手なのですが、左利きが原因だったのかなと思いました。
だとすれば、もう遅いかもしれませんが、もっと右手を使って左脳を鍛えれば、話すことが苦手ということを克服できるのではないか?

大変気になるポイントでした。
脳は死ぬまで成長するそうなので、右手を使うことを意識したいですね。


話が逸れましたが、左利きのすごいところとして、本書では次の3つを挙げています。

<左利きのすごいところ>
・直感がすごい
・独創性がすごい
・ワンクッション思考がすごい

直感がすごい

右脳は、モノの形や色、音などの違いを認識し、五感にも密接に関わっている。
つまり、右脳は、視覚や五感をフルに活用した、言語以外のあらゆる情報を無意識のうちに蓄積している巨大なデータベースと言える。

左利きの人は、データ量が多いのかもしれませんね。
また言語に変換することが得意ではないので、直感が優れているのかもしれません。

直感の正しさは90%とも言われていますので、直感をうまく活かしたいものですね。
直感を伸ばすためには、「散歩」、「ルーティンの行動を変える」、「夢分析をしてみる」などが良いそうです。

独創性がすごい

右利きは主に言語で情報をインプットするが、左利きは目でとらえた情報をイメージで記憶する。
よって、左利きの脳は選択肢が多く、既成の枠におさまらない発想ができる。

左利きは少数派であることを考えても、周りとは違う人が多いかなとは思います。
左利きの偉人である、アリストテレス、アインシュタイン、エジソン、ダーウィン、モーツァルト、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ピカソなどをみると、何となくそうかなとも感じますね。
(それを言ったら右利きの偉人もたくさんいるでしょうけど)

独創性を伸ばす方法としては、「未経験なことにチャレンジする」、「あえて不便な状況にしてみる」、「いいアイデアの真似をしてみる」などが良いそうです。

ワンクッション思考がすごい

左利き独自の「ワンクッション思考」とは、右脳と左脳をつなぐ神経線維の太い束である「脳梁」を介して頻繁に行き来する脳の使い方。
左利きは利き手で脳を活性化させると同時に、現代社会で生活するために欠かせない、言語情報の処理を行う左脳も絶え間なく使う。また、左利きは右利きの社会に順応しようと、左手だけではなく右手を使う機会が多いため、両手で両方の脳を刺激している。

自分では意識していなくても、左利きは右手を使わなければいけない機会が多いために、脳が鍛えられているのかなと思います。
そのため、直感や独創性が生み出されているそうです。

まとめ

以上、『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き「選ばれた才能」を120%活かす方法』の感想となります。

左利きは生活する上では不利なことが多いと思っていましたが、脳科学的には利点が多いということがわかってよかったです。
あとは、この利点をうまく活かせるかどうかですね。
頑張ってみたいなと思いました。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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